国道43号線 はなぜ制限速度40キロ規制なのか?
どうも!職人ライダーのヒロです。
大阪市西成区から神戸灘区までの延長30.2キロを結ぶ
国道43号線(通称『第二阪神国道』)
片側3車線の幹線道路で、交通量も非常に多い一般国道です。
先日私用で神戸へ行く機会があり国道43号線を利用しました。
この道を走る時、いつも感じる違和感があります。
これだけ立派な幹線道路なのに制限速度は40キロ規制!
これってちょっとおかしくないですか?
普通これだけの幹線道路だと60キロ規制なのが一般的。
でもなぜ40キロ規制なのか?
ちょっと気になったので調べてみました!
国道43号線ってどんな道?
国道43号線(通称『第二阪神国道』)
(※ちなみに『第一阪神国道』は、もう少し本陸側を並行して走る『国道2号線』にあたります)
冒頭にも書いた通り、大阪市西成区から神戸灘区までの延長30.2キロを結ぶ一般国道です。
国道としては少し距離が短い気もしますが、片側3車線で交通量も非常に多い道です。(元々は片側5車線あった)
しかも一部区間(約4.6㎞)を除いて
- 阪神高速17号西大阪線
- 阪神高速3号神戸線
ほとんど『阪神高速』と並行して走るため、なお交通量が多い!
さらに道沿いには工場が数多く立ち並び、工業地帯として栄えている。
そもそも国道43号線が開通した目的も、大阪~神戸を結ぶ『産業道路』としてだとか。
当然工場へ行き来する大型トラックがめちゃくちゃ多く通行します。
これだけ広い幹線道路だから、制限速度は60キロ規制なのかと思いきや、
実は40キロ規制なのです!(一部区間50キロ規制)
ハッキリ言って制限速度40キロでは走りにくい!
実際この道を走っていて、制限速度を守っている車の方が少ない様にも感じました。
『オービス』や『ネズミ捕り』も非常に多く、時速60キロなんかで走っていると普通に捕まります。
「これちょっとおかしいやろう~!」って感じもするのですが、
これにはある訳があったのです。
車から出る排気ガスや騒音で公害問題
これだけ交通量が多い『国道43号線』
しかも阪神高速も並行して走っている事から、当然こうなる事が予測できますよね。
- 車や大型トラックから出る排気ガスで大気汚染!
- それに付け加え騒音も凄い!
国道43号線沿いに住んでいる住民からしてみれば「たまったもんじゃありません!」
国道43号線沿いに住んでいるとして想像してみて下さい。
- 洗濯物を外に干せば車の排気ガスで汚れる!
- 家の窓を開ければ排気ガスなど身体に有害な空気が入って来る!
- 車や大型トラックの騒音がうるさい!
- 大型トラックが通るたびに振動する!
賃貸だったら引っ越せば済む話しですが、持ち家だったらそうはいきませんよね?
当然訴訟問題になりました。
国道43号線道路公害訴訟
国道43号線を管理している国と阪神高速道路公団に対して、
沿道住民がついに訴訟を起こす事になりました!
これが昭和51年(1976年)8月の事です。
訴訟内容は、
- 排気ガスと騒音を一定値以下になるまで道路供用差し止め
- 過去から未来に対しての損害賠償請求
沿道住民と国・公団との長い闘いが始まったわけです。
詳しく知りたい方は “ 国道43号線道路公害訴訟 ” で検索してみて下さい。
そして1995年7月7日に判決が確定。
道路供用差し止めは認められなかったが、損害賠償請求については認められました。
その後まだまだ裁判・話し合いが続きます。
その結果。
車線減少や防音壁の設置・制限速度も40キロ規制になるなど、
環境に配慮した道路になったという事です。
最後に
これだけ広くて走りやすそうな幹線道路、『国道43号線』がなぜ制限速度40キロ規制なのか?
その答えは、車・大型トラックよる環境被害を抑えるための対策によるものでした。
大型トラックの通行に関しても、『中央寄りのレーン』を走行するよう指示されています。
その外にも、元々片側5車線だった道路を3車線に減少する事で、
空いたスペースに防音壁・緩衝緑地帯を設置するなど、環境に配慮した対策が施される様になりました。
制限速度40キロ規制で走りにくい道路ではありますが、
この道を走る時は環境に配慮して走りたいものですね!
今回は以上です。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。
Comment
私はこの道は時速40キロで走るのは難しいので!わざわざ国道2号線に迂回して走っています。特に大阪の新伝法大橋あたりは難しいです!
40キロで走ろうものなら、
後ろからバンバン煽られるので難しい道ですよね!
f(^^;