2017/03/04

工作機械でかなり重要!軸受面の『ささばきさげ』とは?

 
蓋の押さえしろを調整

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ヒロ

『きさげ加工』は知っていても、

「『ささばきさげ』って何?」

って方結構多いのではないでしょうか?

 

『ささばきさげ』とは、

『ささっぱ』という工具を使って『曲面』に施す『きさげ加工』の事を言います。

ささっぱの写真

どんな作業なのか?ご説明しましょう!

 

その前に『きさげ加工』とは何か分からない方は、

下記記事でご紹介していますので

⇩ 是非ご覧ください ⇩

【工作機械製造に 絶対必要な『きさげ加工』】

 

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『ささばきさげ』とは

主に軸受(スピンドルなどの軸を受けるための台・それを押さえつけるための蓋)など、

『曲面』に施す『きさげ加工』です。

こういう物を『割メタル』とも言います。

※スピンドルとは『精密高精度』『摩耗が少ない』回転軸の事

 

軸受に『ささばきさげ』を行うなめには、

『心出し軸』と呼ばれる円筒状の基準軸を使います。

芯出しバーによる当たり付

『心出し軸』を基準に『軸受け』『軸受の蓋』のアタリを付けたり、

軸となる物(保持する物)を押さえつける強さを調節します。

 

『ささばきさげ』作業手順

『ささばきさげ』の前に以下の工程があります。

■『軸受け』『蓋』の合わせ面を『きさげ加工』で摺り合わせする

■『軸受け』『蓋』を組み合わせる

■『マシニング』という機械で『ボーリング加工』する(『軸受け』で保持する物の数値より、○○μ小さめに加工)

 

小さめに加工する理由は、『軸受け』で保持する物を押さえつけるためです。

 

軸受の当たり確認

芯出しバーによる当たり付

『心出し軸』にブリューペースト等の青色顔料を塗り、

『軸受け』には『光明丹』を塗りアタリを確認する。

 

ボーリング加工しても、熱変動(加工中の熱で物質にヒズミが出る)などにより、

なかなか綺麗な真円にはなっていません。

 

アタリを増やし、きさげ面を仕上げる

高い所だけが当たる

小さめに仕上がっているため、アタリが上の方にあるのが分かると思います。

 

これを『ささばきさげ』で削り、アタリを広げていきます。

当たっている所を削る

 

 

完成面

完成面

写真からも分かるように、

軸受のアタリが円筒状に2カ所当たっていて、真ん中の面は当たりがありません。

これは保持する物を安定して受けるために、

『軸受のアタリを2カ所』『蓋のアタリも2カ所』

合計4カ所のアタリで軸を抱き込む感じにします。

こうする事で軸を安定して保持する事ができる様になります。

 

押さえる強さの調整をする

蓋の押さえしろを調整

軸受のアタリを確認したら、

保持する物を押さえつける強さを、蓋のアタリを付けつつ調整します。

 

押さえの強さ

■【押さえが強い】

保持する物がスピンドルの場合、中のベアリングに圧力がかかる。

スピンドル回転中に発熱現象を起こし、スピンドルの寿命を短くする原因にもなります。

 

■【押さえが弱い】

軸受の中で保持する物がスリップ(空回り)する現象を起こします。

 

強過ぎず、弱過ぎず、最適な押さえ強さを見つける事がとても重要です。

 

調整方法

  • 押さえが強い場合・・・蓋のささばきさげ面を削り落とす
  • 押さえが弱い場合・・・軸受と蓋の合わせ面を削り落とす

 

■【強さ加減の確認方法】

一番確実なの方法は、

  • 『心出し軸』側面に『鉄パイプ』などを引掛けられる様にする。
  • 蓋の取り付けボルトを締めながら『鉄パイプ』で『心出し軸』を回す

蓋の締め付けボルトを締めて、どれだけの力で『心出し軸』を回せればOKなのかは、

『軸受け』や『使い方』によって違うので、

これで良いという事は言えません。

 

その物によって感覚を掴むしか無いのです。

腕の感覚だけが頼りなので、なかなか熟練の技術が必要になってきます。

 

『ダイヤルゲージ』で、軸受の蓋を計り、

「蓋のボルトを締め込んだ時の数値を見る」という方法もありますが、

数値に誤差が出るので、あまりあてになりません。

 

最後に

今回ご紹介した『ささばきさげ』は、

スピンドルなどの軸を受け、しっかり保持するためにとても大切な技術です。

色々な経験・応用が必要になってくるので、

かなり高度な技術です。

 

今回は軸受けの『ささばきさげ』をご紹介しました。

 

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Comment

  1. 内藤 より:

    初めまして・・・突然ですが、ささばきさげを売っているところを教えてください、仕事をする上で必要です。売っているところがなければ・・・お持ちの一本を譲ってください。

    • ヒロ より:

      『モノタロウ』で購入する事ができます。
      https://www.monotaro.com/p/5793/3915/

      『柄』の部分ですが、これは自分で作成する物です。

      購入時に樹脂製の『柄』がついています。
      これでも全然作業はできます。

      長いタイプが良いのであれば、よさげな『柄』を購入して作成して下さい。
      https://www.monotaro.com/s/c-27141/

      【柄の作成の仕方】
      ①ささっぱを装着する側の『柄』に、金属製のワッカをキツメにかちこむ。(私のサイトの写真を参照して下さい。)

      ②ささっぱを装着する側の『柄』に、ささっぱの厚み分の下穴を開ける。

      ③ささっぱの樹脂製の『柄』抜き、ささっぱの刃と反対側を『クサビ形』に4面加工する。(ディスクグラインダーなどを使用して)

      ④『クサビ形』にした方を『ガスバーナー』で少し赤くなる位まであぶり、それに真っ直ぐ『柄』を挿入していく。

      ⑤そのままにしておくと、どんどん穴が広がっていくので、一度抜いて水につけて下さい。

      ⑥乾いてからかちこめば完成です。

      これが本来の作り方ですが、
      『ささばきさげ』は『腰きさげ』の様に『柄』の部分に圧がかかる物でもないので、
      『柄』に挿入で出来れば良いと思いますよ。

      どうがご参考までに!

      ちなみに私の工具は譲る事は出来ません(笑)

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