職人ライダーヒロの 楽しいツーリング日記!

山間部の路面に沿って掘ってある縦溝(グルービング工法)は何の意味があるのか?

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03.グルービング工法路面の写真
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きさげ職人でもあり、バイク乗りでもある職人ライダー。 きさげ加工という、工作機械製造において超重要な加工を施す職人である一方。 相棒のCBR1000RRやGTR125aeroと共に旅に出かけ、日本各地に点在する絶景スポットやグルメ情報などをブログを通じて発信するライター。 大好きな和歌山には良く出没する。
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どうも!職人ライダーのヒロです。

 

バイクで山間部を走っている時、道路に沿って無数の縦溝が掘ってある路面に出くわす事があります。

溝の幅は約1センチ程度、溝から溝の間隔は約5~6センチくらい。

それが道に沿って縦に掘られているものです。

 

バイクでそこを走る時、ハンドルを取られる感覚があるし何となく滑る感じもする。

あれって怖くないですか?

 

そんな所に限ってカーブがキツかったりします。

 

走りにくさもあり、できるだけ速度を落として走行する様にしていると、

後ろから来た4輪自動車に煽られれたりするんですよね~^^;

 

この路面ちゃんとした名称があって、

『グルービング工法』と言います。

 

バイクにとっては迷惑極まりない『グルービング工法』なのですが、

いったい何でこんな路面にしているのか調べてみました。

 

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グルービング工法を施す 4つの理由

01.グルービング工法路面の写真(2)

グルービング工法を路面(特に山間部)に施す理由は何か?

ざっくり言うと『スリップ防止のため』です。

 

見るからに横方向に滑りにくい感じがしますよね!

高低差のある凹凸路面は以下状況に効果を発揮します。

  • (1)ハイドロプレーニング現象の防止
  • (2)路面の凍結防止
  • (3)グリップ力アップ
  • (4)注意喚起

 

(1)ハイドロプレーニング現象の防止

ハイドロプレーニング現象というのを聞いた事がありますか?

 

ハイドロプレーニング現象とは、

水の溜まった路面を通行する時、タイヤと路面の間に水が入り込む事で車体が浮いた様な状態になる事です。

そうすると路面に溜まった水の上を車が滑る形になります。

 

するとどうなるか?

言うまでもなくコントロールもブレーキも効かなくなってしまいます!

 

グルービング工法で溝を作る事によって、雨が降ったとしても水はけの良い路面になる。

すると『ハイドロプレーニング現象』を防ぐ役目があるのです。

 

(2)路面の凍結防止

『グルービング工法』は路面の凍結防止にも役立ちます。

 

溝を掘った路面は、低い所と高い所に分かれ高低差がうまれます。

すると高い所と低い所で温度差ができるわけですね!

その温度差のおかげで凍結防止にも役立つというわけです。

 

山間部や凍結しやすい所に多く施されているのもそういう訳ですね!

 

(3)グリップ力アップ

溝にタイヤのゴムを食いこませて走行できる事から、クリップ力が増す効果があります。

そのためカーブのキツイ所に施されている事が多い。

 

これだけギザギザ路面なんだから、後輪を滑らせるのも難しい。

なので後輪を滑らせながら走行する『ローリング族防止』というのも聞いた事があります。

 

(4)注意喚起

グルービング工法が施されている路面を走行すると、『音や振動』が起こります。

それによってドライバーやライダーに注意喚起するという役目もある様です。

 

特にカーブなどを走行する時、オーバースピードで侵入すると危ないですよね?

音や振動を出し減速する様に注意喚起しているという事です。

 

ライダーにとって 迷惑極まりないグルービング工法

02.グルービング工法路面ドアップの写真

これまでの事を踏まえると、

「グルービング工法って、めっちゃええやん!」

って思いますよね?

 

しかしこれまで話したグルービング工法のメリットは

『4輪自動車に向けて!』です。

 

バイクにとっては迷惑極まりない路面なのです!

 

タイヤが丸く路面と点で接地するバイクにとっては、

溝幅の分だけタイヤとの接地面積が減るので、逆に滑る感覚があって怖い!

 

おまけにタイヤが溝に沿って走ろうとするので、ハンドルが取られる感覚が超怖い!!

 

バイクの運転にまだ慣れてない初心者ライダーが、『グルービング工法路面』にとつじょ侵入した時。

パニックを起こして転倒することもあるとか!

 

4輪自動車には最高な『グルービング工法』ですが、バイクにとっては迷惑極まりない路面なわけです。

 

グルービング工法路面で バイクを安定して走らせるには?

では『グルービング工法路面』に出くわした時、

バイクはどうすれば安定して走らせる事が出来るのでしょうか?

 

この章では『グルービング工法路面』を走行する上で、安全に走行する方法を考えてみたいと思います。

 

減速して速度を落とす

一番確実な安全対策は、

“ 減速して速度を落とす! 

 

残念ながら『グルービング工法路面』を、通常の路面の様にガンガン走れる方法はありません。

無理のない速度で『グルービング工法』区間を安全に通り過ぎる。

これが一番の安全対策と言えるでしょう。

 

しかし速度を落とすと、後ろから来る4輪自動車に煽られる事もあります。

4輪自動車からするとバイクの事なんか分からないわけです。

「何でこのバイク減速するんだ!」ってなるんですよね!

 

後ろから来る4輪自動車が気になるというのも分かるのですが、

後ろを気にするがために、無理な速度で進入して “ 転倒! ” なんて事になったら本末転倒です!

 

※ちなみに、私の場合こんな時はバックミラーなどを見ず、後ろを気にしない様にしています。(笑)

可能ならば4輪自動車を先に行かせた方が良いでしょう!

 

肩・腕の力を抜く

『グルービング工法路面』を走行している時、身体の状態がどうなっているのか?

意識的に観察してみて下さい。

走りにくさのあまり、肩や腕に力が入ってしまう人が多いのではないでしょうか?

 

肩や腕に力が入ってしまうと前輪荷重になってしまいます。

そうするとフロントタイヤが余計に噛みこんでしまい、路面の縦溝に沿おうとしてハンドルが取られる傾向があります。

 

意識的に肩や腕の力を抜いて、後輪荷重にした方が安定して走行できます。

 

ニーグリップで車体をしっかりホールドする

ニーグリップで車体をしっかりとホールドする。

 

教習所で教官から良く言われましたよね!

覚えてますか?「ヒザでしっかりとタンクを挟め!」って。

  • 肩や腕の力を抜く
  • ニーグリップで車体をしっかりホールドする

バイクに乗る時の基本姿勢です!

 

ニーグリップで下半身をしっかりバイクに密着させ、上半身は肩や腕の力を抜く。

これで安定して走行できます。

 

■【ニーグリップについて】

教習所では「ヒザでしっかりタンクを挟め!」って言われましたよね?

でも「ずーっと」ヒザで思いっきりタンクを挟んでいると、段々疲れてヒザが開いてきませんか?

 

ヒザも大事なのですが、もっと大事なのが『くるぶし』です。

 

『くるぶし』をしっかりとバイクに密着させる。

すると、それに沿ってヒザもバイクに密着しやすくなり、ホールドするのが楽になります。

 

最後に

山間部やカーブの路面に施されている縦溝『グルービング工法』はなぜ必要なのか?

その答えは次の4つ

  • ハイドロプレーニング現象の防止
  • 路面の凍結防止
  • グリップ力アップ
  • 注意喚起

このための対策でした。

4輪自動車に対しては「グット」な路面でも、バイクにとっては迷惑極まりない路面です。

 

バイクで『グルービング工法路面』を走行する時は、

  • 減速して速度を落とす。
  • 肩・腕の力を抜く。
  • ニーグリップで車体をしっかりホールドする。

速度に十分注意し、もう一度乗車姿勢を再確認してみて下さい。

すると案外安定して走れるものですよ!

 

今回は以上です。

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

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