かつては日本一短いローカル線だった 紀州鉄道! レトロな気動車に揺られる2.7キロの旅!
どうも!職人ライダーのヒロです。
かつては日本一。
現在では西日本一短い路線を走る鉄道が和歌山にあるんです!
“紀州鉄道” というローカル私鉄をご存知でしょうか?
和歌山県は御坊を走るミニ鉄道で、
JR御坊駅~西御坊駅の間、約2.7キロと言う短い距離をのんびりと走っています。
ディーゼル気動車独特の振動や音が、直接身体に伝わってくる快感。
ちょっぴりマニアックな感性に浸りながら、田園風景の中をのんびり走り抜ける姿に、
何処か懐かしさを感じずにはいられない。
そんなレトロチックな列車が毎日元気よく走ています。
ちなみに現在の日本一短い鉄道は 千葉県を走る“芝山鉄道” (2002年(平成14年)開業)
その距離なんと2.2キロ!
芝山鉄道が開業するまでは紀州鉄道が日本一短い鉄道でした。
かつて日本一短い鉄道と称された紀州鉄道。
レトロチックな気動車に乗車すべく、
今回は和歌山県御坊市までバイクを走らせました!
目次
JR御坊駅まで原付ツーリング
今回は走る!
というよりは「紀州鉄道に乗るぞ~!」っていうのが目的。
それに日本一短いと称されたローカル鉄道を、外側からもじっくり見たかったので、
前回に引き続き、機動性抜群な 原付二種の“GTRaeroくん”がお供です!
「できるだけ早く着いて色々散策したい!」という気持ちがあったので 午前中には御坊に着きたい。
CBRだったら高速で ビュ~ン! って行けば良いんだけど、
二種であっても原付は高速乗れないんですよね~(←乗れても危ない!)
それを考慮して、下道で早く御坊まで着くにはどのルートで行けば良いのか検索。
結果!
- 大阪の和泉市から国道480号線で和歌山かつらぎ町へ。
- 国道424号線から有田。
- 国道42号線でJR御坊駅へ行くというルート。
※Googleマップ検索結果
こんな感じで、ほとんど国道を使ったルートです。
所要時間は大阪の自宅から約2時間50分ほど・・・らしい。(検索結果)
途中休憩もするし、なんやかんやでプラス1時間前後は余裕をみて、
「4時間くらいかぁ~」なんて思ってたら、
結果的に4時間でJR御坊駅に到着しました!
以下道中 ⇩ (ちょっと駆け足で行きます!)
大阪の和泉市から和歌山のかつらぎ町を結ぶ国道480号線。
このルートで和歌山県入りするのは今回が初めて!
後で知った事なんだけど、最近開通したばかりのまだまだ新しい道なんだとか。
(父鬼バイパス/鍋谷峠道路が2017年4月1日に開通)
開通する前は鍋谷峠(旧道)という結構な酷道を超える必要があった様です。
バイパスができると旧道通る人も少なくなるんだろうな~。
寂れてくる前に一度 鍋谷峠へ行ってみたい!(原チャリで行ったら面白そう~w)
バイパスと名はついてますが 原付二種は走行可能です。(原付一種は途中から通行できなくなる)
“鍋谷トンネル”という超長いトンネル(3700メートル)を抜けると和歌山県へ入りました。
和歌山へ入っていきなりですが ワープしますw
いきなり国道424号線の峠付近から ⇩
舗装はされているものの、所々ボコボコしているので、
ぼけぇ~ としながら走っていると凹みにタイヤを取られて転倒してしまうかも。
そんなにめちゃくちゃ酷い道ではありませんが、ちょっと運転に集中!
国道42号線(由良町付近) ⇩
立ち並ぶ風車が良く見えて中々景色が良いところ!
JR御坊駅に到着!⇩
いつものツーリング記事より ちょぉ~っと駆け足で来ましたが、
ここから紀州鉄道を見ていきますよ!
まずはバイクで路線沿いを回る
このまま御坊駅の駐輪所へバイクを残して鉄道の乗っても良いんだけど、
せっかくなのでバイクで路線沿いを回りたいと思います!
御坊⇒学問⇒紀伊御坊⇒市役所前⇒西御坊
とは言っても都合よく路線に沿って道があるわけでもないので、
適当に入り組んだ所を走りながら 終点の“西御坊駅”を目指します!
この辺は原付ツーリングの醍醐味ですよね!
小回りの利く機動性を生かせて何処でも入っていくよ~^^
学門駅
まずは御坊の次の駅である “学門”
駅名が“学門”なのでその名前にあやかろうと、入試を控えた受験生に人気の駅なんです!
面白いのはこの駅名になった由来。
学門なので“まなびの学問”なのかと思いきや、すぐ目の前に県立日高高校/付属中学校がある事から、
学校の門 すなわち “学門” になったんだとか!(すげぇ~w)
そのおかげで有名にもなれたし学門駅で正解^^
学門駅への入場券は合格祈願のお守りとして受験シーズン大人気!
鉄道好きの受験生が買いに来るんでしょうね~^^
自分が受験生だったら絶対買いに来てたと思う!(鉄ちゃんなんでw)
ホームの端の方には“学問地蔵”もお祀りしてあるし、
受験生、特に鉄ちゃんの受験生にとっては
“聖地” と言っても良いのかもしれませんね。
学問地蔵のお守りと入場券がセットになったキーホルダーもある⇩
学門駅は無人駅なので切符は次の“紀伊御坊駅”で販売しています。
っていうか無人駅なのでホームに入場するための入場券って不要なんですけどね^^;
私は受験生ではないけど写真撮影もさせていただいだので、
学問地蔵様に手を合わせてから次の駅へ行く事にしました^^
商店街のシンボルでもある お弁当屋さんになった列車
学問駅からほとんど走ってない約300メートルという距離。
紀伊御坊駅近くの踏切横に、昔ながらのレトロな車両が留置されているのを発見!
遠目に見ると、車庫に留置されている車両の様にも見えたんですが、
近寄ってみるとビックリ!
なんとお弁当屋さんでした!
お店の店舗まで紀州鉄道の車両を使うとは、さすが紀州鉄道沿線上お店ですよね!^^
こちらに保存されている車両は、2009年(平成21年)の10月に引退するまでの34年間。
紀州鉄道の主力車両として使われてきた車両です。
引退してからは紀伊御坊駅の方で留置されていて 解体が決まっていたのですが、
「それはもったいない!」と感じた商店街の理事長さんの意見で、
本町三丁目商店街のシンボルにしよう!
という事が決まり、ここに保存される事になりました。(素晴らしい理事長さんです!^^)
今は本町三丁目商店街のシンボルとして、
お弁当屋さんの店舗として 第二の余生を送っている車両なんですね!
レトロ感あふれる車内は当時の面影そのまま。
所々改良されていて、お弁当屋さんとして一人のおばちゃんが切り盛りされていました。
ちょうどお昼時でお腹もペコペコだったのでお弁当を購入!
ビックリするのはそのお値段 !
なんと300円から!
なんとも良心的な商店街! 良心的なお値段にお財布もほっこりですw
ちょうどエビフライが食べたい気分だったのでエビフライ弁当をお願いしました。
お値段もさることながら味も美味!
エビフライはカラッと揚がっていて旨い条件そろっているし、
何といっても煮物がめちゃくちゃ旨かった!
凝縮された味が中までしっかりとしゅんでいて、
お母さんの味!って感じのお弁当でした~(ご飯も旨い!)
お財布もお腹もほっこり!
お安く旨い弁当で得した気分になりながら 気分良く旅が続けられそう~w
紀伊御坊駅
そしてお弁当列車のすぐ裏手にある“紀伊御坊駅”
紀州鉄道 唯一の有人駅です!
駅員さんがいるのは唯一この駅だけ!
両サイドの終点に駅員さんがいないのに、中間のこの駅だけにいるなんて ちょっと不思議~
ガラス張りの陳列ケースには紀州鉄道の歴史品や、
これまで訪れたであろう芸能人のサイン色紙が飾られている。
紀州鉄道は基本的にバスと同様で、車内でちょくせつ乗車料金を支払うシステム。
なので切符は無くても問題ないんですが、この駅では切符を買う事ができます。
その他紀州鉄道のオリジナルグッズの販売もやってる!(学門駅入場券も売ってます)
マスコットキャラクターまでいるとは! ⇩(かわいい~w)
紀州鉄道を盛り上げていこう! っていう意気込みを感じますね^^
ちなみにクリアファイル買っちゃいましたw
こういう所へ来ると普段買わない物でも買ってしまうので不思議。
りんこが「私を買ってぇ~!」って・・・言っている様に聞こえたとか聞こえないとか・・・w
ホームへ出てみました。
西御坊側にはレールバスの車両が留置されてあります。
ちなみに左側の工場の様な建物は車庫。
御坊駅方面には先ほどのお弁当を買った先代の車両の姿。
紀州鉄道の全てがここ紀伊御坊駅に集中しているって感じですね!
終点ではないんだけど、ここが紀州鉄道の中心地点であるかの様に感じました。
市役所前駅
市役所前の無人駅
西御坊駅
そして終点 “西御坊駅”
風格ある木造駅舎からは、これまで紀州鉄道が歩んできた歴史の様なものが感じられます。
レトロ感ある気動車とめっちゃ良く馴染んでますよね~。
個人的にですが、今までたどってきた紀州鉄道の駅舎として一番好きかな^^
2018年8月末までは駅員さんがいた様なのですが、それ以降完全無人駅になってしまった様です。
駅舎に入ってまず思ったことは 天井が低い!
多分昔の建築設計だからこういう感じなんでしょうね。
壁には紀州鉄道がこれまで歩んできた歴代の姿が掲示されていました。
こちらは駅舎の裏手 ⇩
ここで終点だから柵が設けられています。
だけどその先、まだまだ線路が続いている・・・。
この線路はどこまで続いているんだろう?
気になったのでたどってみる事にしました。
紀州鉄道 廃線跡をたどってみた
調べてみると紀州鉄道の廃線跡だという事です。
開業当時は西御坊駅から先 約0.7キロ、日高川の手前まで路線が続いていて
総延長3.4キロで営業運転されていたんだとか!(旧名:御坊臨港鉄道)
終点の駅名はその名も“日高川”
当時は乗客を乗せる事はもちろん、貨物輸送も行っていたそうです。
1989年(平成元年)4月1日に西御坊~日高川区間が廃止されてからも、
線路は当時のまま残っています。
廃線をたどるべく民家の間を走って行きました。
とちゅう更に細い路地へ入ると下の所へ出た ⇩
その反対側 ⇩
紀州鉄道の管理地になってる様ですね。
立入禁止の標識がある。
立入禁止の看板がある所から続いてきた線路 ⇧
道を挟んでその反対側 ⇩
単線から複線に分かれた ⇩
どうやら線路はここで途切れている様です ⇩
この先 道を挟んで日高川にぶち当たる。
そう!
ここがかつて紀州鉄道の終点だった “日高川駅”
駅舎はないものの、ホームと線路はほぼ当時のまま残されていました。
ここまで廃線跡をたどって来て思ったんですが。
紀州鉄道ってホントに民家との距離が近い鉄道なんだなぁ~って思います。
時速20~30キロという のんびりとした速度で走っているとはいえ、
これほど民家との距離が近い鉄道は日本では珍しいのではないでしょうか。
まるでアジアの鉄道みたいですね^^
旧日高川駅で来るはずもない列車を待ってみる・・・。
列車は来ない(←当たり前w)
さぁ~これで外側からの紀州鉄道は存分に楽しんだので、
御坊駅へ戻って乗車する事にします!